2021年09月03日

2021 年第 34 週(8 月 23 日~8 月 29 日)

〈新型コロナウイルス感染症に関する情報〉
 兵庫県内の新型コロナウイルス新規感染者数は、今週 6,732 人(先週 6,384 人)で、高止まり傾向となっていますが、3 週連続で過去最多を更新しました。
特に 10 歳代以下が増加し、全体の25%を占めています。
新学期が始まり、学校でのクラスターの発生や、それに伴う子育て世代の家庭内感染が危惧されます。
感染拡大を阻止するために、家庭内での定期的な換気やドアノブなど共用部分の消毒、タオルや食器などの共用を避けるなど感染防止対策の徹底をお願いします。
 兵庫県の「新型コロナウイルスに感染した患者の状況」が >>詳細はこちら から、また、感染急拡大により自宅療養者が増加しており、「自宅療養者の健康管理」及び「家庭内での感染予防のポイント」が >>詳細はこちら からご覧になれます 。
 さらに、新型コロナウイルスに関する厚生労働省、国立感染症研究所、兵庫県の情報が、兵庫県立健康科学研究所 感染症部のホームページ >>詳細はこちら からご覧になれます。


定点把握感染症

 ~感染性胃腸炎~
 施設・学校における感染症集団発生の報告はありませんでした。

 ~RS ウイルス感染症~
 豊岡保健所管内で、定点あたり患者数が 10 人以上となっています。

全数把握感染症

 ~ダニ媒介感染症(重症熱性血小板減少症候群・日本紅斑熱)~
 今週、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)及び日本紅斑熱の報告が各 1 人ありました。
これらは主に病原体(ウイルスやリケッチア)を保有するマダニに咬まれることで感染します。
 SFTS は SFTS ウイルスを病原とし、主な症状は原因不明の発熱、嘔吐下痢などの消化器症状、血小板減少、白血球減少などが認められ、重症化すると死に至ることもあります。
潜伏期間は 6~14 日で、治療薬はなく対症療法となっています。
一方、日本紅斑熱はリケッチア・ジャポニカを病原とし、主な症状は発熱、発疹、刺し口が赤く腫れ中心部がかさぶたになるのが特徴です。
潜伏期間は 2~8 日で、治療にはテトラサイクリン系の抗菌薬等が投与されます。
 マダニの活動が活発となる春から秋にかけて、ハイキングや草むらに入る場合は、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴を着用して肌の露出を少なくする、虫よけスプレーを活用する、帰宅後すぐに入浴し着替えるなどの予防対策が必要です。
また、山野へ入った 2 週間内に発熱や発疹が出た時はすぐに受診し、その時の行動を伝えることが重要です。


【兵庫県感染症情報センターより参照】
(2021年9月2日更新)